原因
単純ヘルペスウイルスは感染すると脳炎を必ず引き起こすわけではなく、口内炎や歯肉炎などを発症する程度のことが多いです。
しかし単純ヘルペスウイルスは神経に対しての親和性が高いため、一度ヒトの体内に侵入したウイルスは完全に排出されることなく、神経の中で潜み続け、疲れやストレス・ステロイドの使用などにより免疫機能が衰えると再活性化し、単純ヘルペス脳炎の症状を呈するようになります。
成人では、単純ヘルペスウイルス1型の再活性化により発症することが多いです。小児では、初感染として単純ヘルペス脳炎を発症します。新生児は1型のみならず2型を原因として脳炎を発症することも少なくはありません。これは、単純ヘルペスウイルス2型は性器に潜むことが多く、産道を経由して感染することがあるためです。
単純ヘルペスウイルスは血液を介して脳へと広がることもあります。新生児においてはこうした経路により脳炎を発症することも多く、脳の中でも広範囲に炎症が生じやすいです。
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