検査・検診
後天性血友病が疑われる症状が現れた場合、次のような検査が行われます。
スクリーニング検査
後天性血友病では、血液の固まりやすさを評価する指標である活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、プロトロンビン時間(PT)、血小板数、出血時間などを第一に検査します。出血症状があり、これらの検査でAPTTのみの延長が見られるときは、後天性血友病が疑われ、以下の検査を実施します。
APTTクロスミキシング試験
APTTの延長が凝固因子の単純欠乏によるものか、凝固因子に対する抗体が原因かを調べるために、“APTTクロスミキシング試験”と呼ばれる検査を行うことがあります。この検査は、患者の血液と健康な人の血液を混ぜ合わせ、一定時間後にAPTTを測定する検査です。凝固因子が単純に欠乏しているだけの場合、APTTは正常化しますが、後天性血友病の原因である自己抗体によるものの場合、APTTは正常化しません。
凝固因子活性と凝固因子抗体の検出
APTTが延長し、APTTクロスミキシング試験の結果から、後天性血友病の可能性が高い場合は、第VIII因子活性と第VIII因子に対する抗体を測定し、第VIII因子活性の低下と第VIII因子抗体が検出されれば後天性血友病の確定診断をすることができます。
画像検査
後天性血友病自体の診断は血液検査のみで可能ですが、筋肉の腫れが強いとき、頭蓋内や胸腔内などに出血を生じていることが疑われるときは、CTやMRIによる画像検査が行われることがあります。
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