治療
心タンポナーデの治療では、心嚢に貯留した液体を取り除きます。急性発症した心タンポナーデについては、血行動態(心臓が送り出す血液の量とその流れ方)が急激に悪くなっていることもあり、できるだけ速やかな対応が求められます。
胸に針を刺し心嚢液中の液体を除去する心嚢穿刺と呼ばれる治療が行われます。心嚢穿刺は、動いている心臓に向かって針を刺すことになるため、大きな危険性を伴う治療方法といえます。
このため、少しでも安全性を高めるために心臓超音波検査や心電図で確認しながら実施されます。心臓超音波検査では針の動きを目視で確認することができますし、心電図では針が心臓に当たった際に電気信号の変化として確認することもできます。
心嚢穿刺のみで心タンポナーデが解除できない場合もあり、心膜切開術や心膜開窓術と呼ばれる手術が行われることもあります。心タンポナーデを引き起こした原因の病気に対する治療も必要になります。具体的には、心筋梗塞、感染症、SLEなど多岐に渡るため、病気に特化した治療法を選別することが必要になります。
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