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心タンポナーデ

監修:

原因

心タンポナーデは、心臓と心膜とのすき間(心膜内)に血液などの体液、あるいは気体が過剰に溜まることで発症します。この状態により、心臓が強く締め付けられると、心臓の正常な拡張が妨げられ、血液を心臓に充満させることが難しくなります。その結果、心臓から全身への血液供給量が減少し、臓器などの組織が酸素不足に陥ります。加えて、心筋への血流も低下することで、心停止に至る場合があります。

原因となる主な病気として、解離性大動脈瘤、急性心筋梗塞などが挙げられます。これらの病気では、大動脈壁(大動脈の壁)の損傷や心臓の破裂により心膜内に血液が流入し、心タンポナーデを引き起こします。また、急性心外膜炎(きゅうせいしんがいまくえん)悪性腫瘍(あくせいしゅよう)などの病気でも同様の状態が生じることがあります。

心タンポナーデは外傷や心臓手術後、不整脈に対するカテーテルアブレーション術などの合併症として発症することもあります。外傷性では、特に胸部や背部への鋭的外傷(ナイフなどによる刺傷)が主な原因となり、単純な打撲よりも発症リスクが高いとされています。

最終更新日:
2025年06月11日
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2025/06/11
更新しました。
2017/04/25
掲載しました。

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