だぼく

打撲

同義語
打ち身
最終更新日:
2025年03月11日
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2025/03/11
更新しました
2018/09/14
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概要

打撲とは、外からの強い衝撃によって筋肉や血管が損傷するけがのことです。“打ち身”と呼ばれることもあります。

転倒や物にぶつかることなどによって打撲すると、たんこぶ(皮下血腫)や内出血がみられることがあり、これは皮下の血管が切れた結果として起こります。また、痛みや腫れなどの症状を伴いますが、通常であればこのような症状は数日で軽快します。

しかし、骨折を伴ったり内部の臓器が損傷したりすることもあります。このような場合には早期の治療が必要になることも多く、特に胸部や頭、目の打撲などには注意が必要です。

痛み、腫れ、あざなどの皮膚症状に加え、動悸・息切れ、頭痛、吐き気、下半身の麻痺、視力低下などの症状を伴う場合には早めの受診が大切です。

原因

打撲は、転倒したときや物・人にぶつかったとき、スポーツをしているとき、事故に遭ったときなど、さまざまな状況で起こります。特に子どもは、体のバランス感覚が乏しいため、転倒による打撲が多くみられます。

スポーツにおいては、サッカーやラグビー、柔道、格闘技などのコンタクトスポーツで多くみられます。

症状

打撲の主な症状は痛みと腫れです。皮下の出血によってたんこぶや内出血が生じるほか、皮膚表面に傷がつき出血がみられることもあります。

通常、このような症状は自然に軽快していきますが、激しい痛みが続く場合や、痛みや腫れなどの症状がひどくなる場合、外見が変形している場合などには骨折している可能性も考えられます。

頭の打撲では脳の損傷、目の打撲では眼球の損傷により症状が現れることもあります。後遺症が生じたり命に関わったりすることもあるため、以下のような症状を伴う場合には注意が必要です。

胸部を打撲した場合

胸部に強い衝撃が加わると肺が損傷して気胸などを生じることがあり、この場合には痛みとともに動悸や息切れが現れます。また、肺の組織が広範囲に損傷した場合や心臓が損傷した場合にはショック状態に陥り、命に関わることもあります。

頭を打撲した場合

脳が損傷を受けた場合には、頭痛や嘔吐、麻痺やしびれなどの運動・感覚障害、発話や言語理解の困難などの言語障害といった症状がみられます。

一般的にこのような症状は受傷してから数時間後に現れますが、数日後に現れることもあります。進行すると意識障害やけいれん発作が現れ、放置すると命に関わることもあります。

目を打撲した場合

目の周りや眼球に強い衝撃を受けた場合には、眼球内の出血による緑内障網膜剥離(もうまくはくり)白内障、視神経損傷、虹彩炎、硝子体出血などが引き起こされる可能性があります。

このような傷害では目のかすみ、目が赤くなる(充血)、視力が低下する、物が2つに重なって見える(複視)、黒いごみのようなものが見える(飛蚊症(ひぶんしょう))などの症状が現れます。これらの症状は、打撲から時間が経過し、半年ほど経ってから現れることもあります。放置すると失明につながる可能性もあるため注意が必要です。

検査・診断

打撲の診断は主にけがをした状況や症状によって行いますが、骨折が疑われる場合にはX線検査が行われます。

また、打撲箇所で臓器などの損傷が疑われる場合は、詳しく調べるためにCT検査、超音波検査などの検査が行われる場合もあります。

治療

打撲だけであれば安静にすることで自然に軽快するため、特別な治療は必要ありません。ただし、骨折を伴っている場合や臓器などが損傷している場合には、傷害に応じた治療が行われます。

たとえば、骨折では骨を元の位置に戻してギプスなどで固定します。骨折の部位や程度によっては手術が必要になることもあります。

肺に損傷をきたしている場合には酸素療法や脱気(肺から漏れた空気を抜くこと)が、心臓や目の損傷では手術が行われる場合もあります。

応急処置

打撲の応急処置として“RICE”というものがあります。これは安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の4つの処置を指します。

安静では、特にけがをした部分が動かないようにすることが大切です。冷却においては氷や冷却パックなどで患部を冷やします。包帯やテーピングで患部を軽く圧迫したり、患部を心臓よりも高い位置に保ったりすることも有効です。

痛みが強い場合、腎臓や肝臓に問題のない方は、痛み止めを服用することで痛みを和らげることをおすすめします。また、炎症を抑えることで、回復が早まる可能性もあります。

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