きゅうせいけつまくえん

急性結膜炎

最終更新日:
2024年01月19日
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2024/01/19
更新しました
2017/04/25
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概要

急性結膜炎とは、結膜(白目とまぶたの裏を覆う粘膜)に急性の炎症が生じる病気のことです。

本来、結膜は涙で覆われているため、ウイルスや細菌などの病原体が容易に入り込むことができない仕組みが備わっています。しかし、何らかの原因で細菌やウイルスなどに感染したり、ほこり・ごみなどの刺激、花粉などのアレルギー反応が起こったりすることによって、短期間のうちに炎症が引き起こされて急性結膜炎を発症します。

急性結膜炎を発症すると、結膜の充血のほか、かゆみ、異物感、涙や目やにが増えるなどの症状が引き起こされ、重症化すると耳周囲のリンパ腺の腫れや発熱などの症状が生じることもあります。

急性結膜炎の治療では、原因により抗菌点眼薬やステロイドが含まれた点眼薬による薬物療法などが検討されます。

原因

急性結膜炎の原因は多岐にわたりますが、主にウイルスなどの病原体に感染することで発症します。ウイルスや細菌感染による急性結膜炎は、病原体が含まれた感染者の涙などの分泌物を介して周囲の人に感染が広がっていくのが特徴です。

そのほか、紫外線の刺激、ほこりやごみなどによる物理的なダメージ、花粉などによるアレルギー反応、酸性やアルカリ性の化学物質による刺激など、さまざまな原因が挙げられます。

症状

急性結膜炎は結膜に急性の炎症が生じる病気であり、発症すると白目やまぶたの裏の粘膜に充血が生じます。また、目やにや涙が出やすくなり、かゆみや異物感、光をまぶしく感じることを伴う場合もあります。また、まぶたが腫れたり、まぶたの裏にブツブツができたりすることもあります。なお、病原体の感染によって引き起こされる急性結膜炎の場合は、発熱や喉の痛みなどの目以外の症状を引き起こすケースもあります。また、病気によっては失明などを引き起こすこともあるため注意が必要です。

検査・診断

急性結膜炎が疑われるときは以下のような検査が行われます。

細隙灯顕微鏡検査

目に光を当てて拡大して見ることのできる“細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)”を用いて、目の表面を観察する検査です。結膜だけでなく角膜などの状態も評価することができます。

培養検査

感染による急性結膜炎が疑われる場合は、病原体を特定するために結膜の細胞や涙、目やになどを採取して培養する検査を行います。また、確定診断のためにPCR検査や抗原検査などを行い、原因となるウイルスを特定します。

血液検査

アレルギーによる急性結膜炎が疑われるときは、アレルギーの原因を特定し全身状態を把握するために血液検査を行うこともあります。

治療

急性結膜炎の治療方法は発症の原因や重症度によって大きく異なります。

細菌感染による急性結膜炎に対しては抗菌薬が含まれた点眼薬など、アレルギーによる急性結膜炎には抗アレルギー薬が含まれた点眼薬などが使用されますが、ウイルス感染が原因の場合は有効な治療法がないことがあります。炎症を抑えるためにステロイドが含まれた点眼薬などが使用されることもありますが、基本的には自然に治るのを待つことになります。

予防

急性結膜炎の原因は多岐にわたり、予防方法も原因によって異なります。

細菌やウイルス感染による急性結膜炎は手洗いなどの基本的な感染対策が必要となり、特に周囲で流行しているときは注意が必要です。また、急性結膜炎の症状がある場合は周囲にうつさないように感染対策をしましょう。

一方、アレルギーが原因の場合は花粉などのアレルゲンを避けることが大切です。事前に抗アレルギー薬を使用したりすることで急性結膜炎の予防に役立つこともあります。

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