かんせんせいかくまくえん

感染性角膜炎

最終更新日:
2024年03月29日
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2024/03/29
更新しました
2017/04/25
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概要

感染性角膜炎とは、細菌やウイルスなどによって、角膜という黒目を覆っている無色透明な組織が炎症を起こしている状態です。特に、手を洗わずにコンタクトレンズを取り外しするなど、コンタクトレンズの不適切な使用が発症要因になっている事例が多いといわれています。

目に異物感が生じるほか、治療せずにいると、角膜が白く濁ったり視力低下につながったりする可能性があります。目の異物感や痛みなどが続く場合には、放置せずに早期に眼科を受診することが重要です。

原因

細菌やウイルス、真菌(カビ)、原虫(アカントアメーバ)などに感染することで発症します。これらの病原体はいたるところに存在するため、外傷や目に汚水が入ることで感染する場合もありますが、特に以下のように、コンタクトレンズを正しく使用していない事例が原因で発症するケースが多いと考えられています。

  • 汚れた手でコンタクトレンズの取り外しをする
  • コンタクトレンズを装用したまま寝る
  • 使用期限を守らずコンタクトレンズを装用する
  • 水道水でコンタクトレンズを洗う
  • コンタクトレンズケースを汚れがある状態で使用する

 

症状

原因や重症度によって現れる症状は異なります。

細菌や真菌が原因の場合、軽症であれば目の異物感が生じ、重症化すると目の痛みや充血、涙が出るといった症状が現れることが多いといわれています。また、角膜上皮や角膜内に病原菌が入ると角膜が混濁したり、角膜に潰瘍(かいよう)ができて穿孔(せんこう)が生じたりすることもあります。

アカントアメーバが原因の場合、発症初期では視力の低下は軽度ですが、進行すると人によっては目に強い痛みが生じるほか、重度の視力障害が現れる可能性があります。

検査・診断

問診に加えて、眼科検査や原因となる病原体を特定するために微生物学的検査を行います。微生物学的検査では、患者の角膜をこすりとって採取した組織を使い、培養やPCRなどを行います。

治療

感染性角膜炎の治療法は、原因によって異なります。

細菌や真菌が原因の場合

細菌や真菌などが原因の場合は、抗菌薬を用いて治療を行います。病原体の種類によって有効な治療薬が異なるため、検査で原因となっている病原菌を特定することが重要です。ただし、病原菌を特定できないこともあるため、その場合には抗菌薬に対する反応を観察しながら治療を行う必要があります。

また、病原体の種類や重症度によって治療にかかる期間は異なり、長い場合には数か月にわたって治療を続ける必要もあります。

 アカントアメーバが原因の場合

病巣である角膜上皮を削り取る“病巣そう爬”という治療や、抗菌作用のある点眼薬などを用いた治療を併せて行います。

これらの治療で効果がみられない場合には角膜移植を検討する事例もあります。

 

予防

コンタクトレンズを使用している人は、コンタクトレンズを正しく使用して感染リスクを低減することが重要です。また、定期的に眼科を受診し、視力や角膜などに問題が起こっていないかをチェックしましょう。

また、目に傷がつくのを防ぐためにも、目にほこりやゴミが入ったときには目薬などで洗い流して、手や指で目をこすらないように気を付けましょう。

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