概要
慢性色素性紫斑とは特発性色素性紫斑とも呼ばれる、点状の小さな出血斑を主体に次第に色素沈着して慢性に経過する皮膚疾患です。皮疹の性状より、Schamberg(シャンバーグ)病、Majocchi(マヨッキー)紫斑、Gougerot-Blum(グージュロー・ブルム)病などに分類されることもありますが、本態的には同じ病気です。
原因
原因の詳細は不明ですが、静脈循環不全や静脈うっ滞、薬剤へのアレルギーも考えられています。
症状
中年期以降に好発します。下腿の伸側に好発しますが、体幹、上肢にも発生します。多くは左右対称性ですが、片側性にも発生します。始めは点状の出血として起こり、徐々に点状出血が散在した不整形の赤褐色斑となります。自覚症状は通常はないか、軽いかゆみです。慢性に経過し、よくなったり悪化したりを繰り返します。
検査・診断
特徴的な皮膚所見で診断されますが、他の皮膚疾患との鑑別が難しい場合は皮膚生検も行います。静脈うっ滞が原因の場合は、下肢静脈エコーでの評価なども行うことがあります。
治療
ステロイド外用、ビタミンC、止血剤など血管強化薬の投与、静脈うっ滞が原因の場合は弾性ストッキング着用などを行います。
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