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色素沈着

最終更新日
2020年09月15日
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2020/09/15
掲載しました。

概要

色素沈着とは、皮膚の一部の色が濃くなる現象のことです。

皮膚のがんやホルモン分泌異常を引き起こす病気などによって色素沈着が引き起こされるケースもありますが、もっとも多い原因と考えられているのは、皮膚に存在するメラノサイトで産生されるメラニンが皮膚の中に大量にたまることです。メラノサイトの活性は紫外線の刺激や皮膚の摩擦などによって高まるため、色素沈着が生じたとしても多くは病的なものではありません。そのため、色素沈着は病名ではなく、日常生活のなかでも起こりうる症状の1つとしても考えられています。

色素沈着は皮膚がんなどの病気によって引き起こされるケースでなければ治療の必要はありません。しかし、顔など目立つ部位に生じる色素沈着は美容上の観点から患者に深刻な影響を与えるケースも多く、近年では自由診療の範囲でレーザー治療などによって色素沈着を改善する医療機関も増えています。

原因

色素沈着の多くは皮膚にメラニンと呼ばれる色素が大量にたまることによって発生します。メラニンは、皮膚に存在するメラノサイトで産生されますが、紫外線の刺激、皮膚の摩擦や炎症など日常生活上のささいな原因によって産生量が増加し、その結果、色素沈着を引き起こすと考えられています。

また、そのほかにも色素沈着は皮膚のがんアジソン病などのホルモン分泌異常、糖尿病 (この2つの病気はメラニン以外が主な原因の色素沈着)などの病気や薬の副作用によって引き起こされるケースも少なくありません。特に、顔などの一部ではなく全身に広く色素沈着が生じる場合は、何らかの全身性の病気によって引き起こされているケースが多いと考えられます。

症状

色素沈着は、皮膚の一部の色が濃くなる症状のことです。

メラニン色素が沈着する部位によって色調は変化し、皮膚の深い部位にあるほど青っぽく見え、皮膚の表層に近い部位にあるほど黒っぽく見えます。

また、色素沈着の範囲や色調の均一さなどは原因によって大きく異なることも特徴の1つです。紫外線や摩擦などの刺激によって引き起こされる色素沈着は刺激が加わった部位やその周囲のみに限局して発生しますが、アジソン病などの全身性の病気に伴って生じる色素沈着は全身の広い範囲に発生するケースが多いとされています。

さらに、色素沈着の多くは均一な色調で皮膚の色が濃くなりますが、皮膚がんが原因の場合は色調がまだらなうえ、短期間で色調に変化が生じるのが特徴です。

そのほか、色素沈着は皮膚の色の変化以外に痛みやかゆみなどを伴うケースはほとんどありませんが、皮膚がんなどでは色素沈着が生じた部位の皮膚が盛り上がってしこりのような病変を形成することがあります。

検査・診断

色素沈着の多くは、紫外線や摩擦など日常生活上の原因によって引き起こされるものです。病的なケースは非常に少ないため、特別な検査をすることはほとんどありません。

しかし、色調がまだらであったり、色素沈着した部位に盛り上がりなどがあったりする場合は皮膚がんとの鑑別をするため、色素沈着の状態を拡大して詳しく調べる“ダーモスコピー検査”や病変部の組織の一部を採取して顕微鏡で観察する“病理検査”を行うケースも少なくありません。

また、色素沈着が広範囲に及ぶ場合は全身性の病気の可能性があるため、原因となる病気を特定するために血液検査や画像検査などを行うことが一般的です。

治療

色素沈着の多くは病的なものではないため、基本的に治療の必要はありません。しかし、顔などの目立つ部位に色素沈着が発生し、美容上の観点から大きな影響を与えるケースでは色素沈着を改善するための治療が行われます。

具体的には、“皮膚の漂白剤”とも呼ばれるハイドロキノンが含まれる塗り薬やメラニンの産生や皮膚の炎症を抑える効果のあるトラネキサム酸の飲み薬、いわゆる“美白効果”があるとされるビタミンCの飲み薬などによる薬物治療、沈着したメラニン色素を破壊するレーザー治療などが挙げられます。

また、色素沈着の原因が皮膚がんである場合は手術による切除、抗がん剤治療、放射線治療などが行われ、全身性の病気によって色素沈着が引き起こされている場合はそれぞれの病気の根本的な治療を優先的に行うことが一般的です。

セルフケア

上でも述べたとおり、色素沈着の多くは日常生活でのトラブルが原因となって引き起こされます。

紫外線による日焼けの色素沈着を予防するには、日焼け止めや帽子、日傘などを活用した紫外線対策の徹底が必要です。また、衣類などによる過度な皮膚への摩擦などを避けることが大切です。    

肌質に合わない化粧品を長期間使用することなども皮膚に刺激を与えて色素沈着を引き起こす原因になります。皮膚に触れる可能性のある化粧品などは刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。

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