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皮膚筋炎
多発性筋炎・皮膚筋炎(polymyositis/dermatomyositis:PM/DM)とは、自分の臓器に対して免疫反応を起こしてしまう膠原病(こうげんびょう)の一種で、筋肉や皮膚、肺などに...
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皮膚
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

多発性筋炎・皮膚筋炎(polymyositis/dermatomyositis:PM/DM)とは、自分の臓器に対して免疫反応を起こしてしまう膠原病(こうげんびょう)の一種で、筋肉や皮膚、肺などに炎症が起こる病気です。国が定める難病のひとつであり、日本では1対3で女性に多いといわれています。

多発性筋炎・皮膚筋炎は、ステロイド治療によって多くの方が日常生活に復帰が可能な病気です。ただし、長期にわたり治療やリハビリを継続する必要があり、長く付き合っていかなければいけない病気でもあります。

原因

多発性筋炎・皮膚筋炎の原因は、本来は病原に対してはたらくはずの免疫システムが、自分の臓器に対して免疫反応を起こしてしまうことで、自らの筋肉や皮膚などの組織を攻撃し、傷をつけてしまった結果です。この病気は、生まれもった体質に、感染症など外からの要因が加わって発症すると考えられていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。

症状

多発性筋炎・皮膚筋炎の症状の現れ方はさまざまです。筋肉の症状と皮膚の症状が両方でる方、片方のみの方、肺の症状が先にでて後から他の症状が出てくる方などがいます。

筋肉の症状

筋肉の症状では、体の中心に近い場所の筋力低下が少しずつ起こります。腕や太ももの筋肉の痛みがでて、階段の上り下りや重いものを持ち上げることが難しくなります。場合によっては首を持ち上げづらい、ものを飲み込みにくいといった症状が現れることがあります。特に飲み込みにくさがある場合は誤嚥(ごえん)(食物などが気管に入ってしまうこと)の原因となるので注意が必要です。

皮膚の症状

皮膚の症状は、まぶた、おでこ、耳などの顔や、胸元、背中などに赤く腫れぼったい皮疹がでることがあります。また、指や肘、膝、下着がこすれるところなどにガサガサとした皮疹がでることもあります。潰瘍(かいよう)(粘膜や皮膚の表面が炎症を起こしてくずれることでできた傷が、深くえぐれたようになった状態)になってしまうこともあります。

その他の部位の症状

肺の症状では、乾いた咳と動いたときの息苦しさがでます。そのほかにも、心臓の筋肉に影響がでて炎症を起こす場合や、関節の痛みがでる場合などがあります。症状の現れ方や重症度により治療法や病気の経過が異なります。

検査・診断

血液検査

血液検査では、筋肉が壊れることで、以下の数値が上昇します。

  • CK
  • ミオグロビン
  • アルドラーゼ
  • LDH
  • AST
  • ALT

また、抗Jo-1抗体を含む抗ARS抗体や、抗MDA-5抗体、抗TIF1-γ抗体などの自分に対する抗体である筋炎特異的自己抗体を測定することで、病気の経過や治療反応を予測することができます。

MRIや筋電図検査

MRIや筋電図検査で筋肉の傷害の有無や程度を調べます。そのほか、皮膚や筋肉の組織を一部採取して顕微鏡で調べることが、確定診断をするうえで必要になることがあります。

なお、炎症性筋炎の患者さんでは、悪性腫瘍の合併が多いといわれており、筋炎が疑われた際は悪性腫瘍の合併がないかどうかを調べる必要があります。発症した当初は合併がなくても、その後2〜3年のうちに悪性腫瘍がみつかることもあるため、病状が落ち着いたあとも定期的に悪性腫瘍を調べることが望ましいです。

治療

副腎皮質ステロイド

治療の内容は病気の重症度により異なりますが、治療の基本となるのは副腎皮質ステロイドです。病状により必要量は異なりますが、2〜4週間継続したのち、徐々に減らしていきます。重症な場合はステロイドパルス療法という、点滴で薬を投与する治療を行います。

免疫抑制剤その他

また、病状に応じて、免疫抑制剤や免疫グロブリン大量療法を併用します。肺症状の進行が早い場合は免疫抑制剤を多剤併用するケースや、血漿(けっしょう)交換療法を併用することもあります。

悪性腫瘍の合併の場合

悪性腫瘍の合併の場合は、悪性腫瘍の治療を行わないと筋炎の病状を抑えることが難しいため、悪性腫瘍の治療を優先、または平行して行っていきます。炎症を抑えたあとは、筋力を回復させるためにリハビリテーションを行っていきます。ステロイドの副作用でも筋力低下が起こるため、リハビリテーションは大切です。

また、筋力低下以外にも不眠、血圧や血糖上昇、コレステロール上昇、感染にかかりやすい、骨密度の低下といった副作用がステロイドでおこるため、これらを予防するための治療を行っていくと同時に、バランスのよい食事の摂取と感染予防も重要といえるでしょう。

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