インタビュー

多発性筋炎・皮膚筋炎とは

多発性筋炎・皮膚筋炎とは
村田 顕也 先生

和歌山県立医科大学 教育研究開発センター 教授

村田 顕也 先生

この記事の最終更新は2016年03月20日です。

筋肉に炎症が起こる病気の中に多発性筋炎皮膚筋炎があります。これらは筋力の低下により生活に支障をきたしますが、発症の詳しい原因はわかっていない難病です。神経内科学の領域からこの疾患に取り組む和歌山県立医科大学准教授の村田顕也先生に、お話をうかがいました。

筋ジストロフィーなどの先天的な病気とは違う後天性の筋疾患のひとつで、骨格筋(横紋筋)に炎症が起こります。

感染症が誘因になる場合のほか、外傷・薬の副作用によるものがありますが、自己免疫性の炎症性疾患によるものも目立ちます。時には内臓の平滑筋が侵されることもあります。

筋炎の中で、自己免疫の関与が想定されるものに多発性筋炎(PM:Polymyositis)と皮膚筋炎(DM:Dermatomyositis)があります。これらは、原因不明のため特発性と言われていますが、ウイルス感染や癌(がん)がその誘因となっている可能性も指摘されています。

多発性筋炎は、筋肉の炎症にともない筋線維に壊死(えし)が生じます。そのため上腕や大腿部、臀部などに左右対称性に筋力低下が出現し、更に関節の痛みや食べ物などが飲み込みにくくなる・発熱・疲労・体重減少などといった症状があります。皮膚筋炎は、典型的な皮疹を伴うもので、皮疹は特徴的な部位に出現しやすいという特徴があります。

多発性筋炎も皮膚筋炎も自己免疫疾患の一種です。自己免疫疾患は、本来はウイルスや細菌などの外来の病原体を攻撃して身体を守る「免疫」の仕組みに異常が生じ、自己組織を攻撃してしまう病気です。

原因不明の特発性のケースが多く、詳しいことはわかっていませんが、膠原病があり、その症状として発症するケースもあります。

特発性のケース・二次的なケースも合わせ、生まれながらの体質に免疫反応が活発になるようなことが重なると発病の誘因になると考えられます。免疫反応を活発にする原因としては、感染症・けが・ストレス・手術・薬・妊娠・出産などを挙げることができます。

多発性筋炎皮膚筋炎の患者は推計で約2万人いるとみられており、毎年約1000人が発病しています。このうち3分の2は皮膚筋炎とみられています。

男女比は、1:3程度で女性の発症率は男性の2倍です。発症年齢は多発性筋炎が30~50歳代に多く、子供はほとんどいません。皮膚筋炎は10歳~70歳代の幅広い年代に起こりますが、5~9歳に小さなピークがあります。多発性筋炎と皮膚筋炎を合わせると55~59歳に大きなピークがあります。

多発性筋炎皮膚筋炎は、特定疾患治療研究事業で国が指定する「特定疾患」に指定されている「難病」ですから、住んでいる市区町村に申請すれば医療費などの助成を受けられます。

ただし、認定には一定の重症度判定基準を満たしている必要があります。相談窓口もあり、病院では医療ソーシャルワーカーが医療・福祉・療養などを、市町村では保健師が療養について対応しています。各都道府県は「難病相談支援センター」を開設しています。

申請の手順は、医療機関で多発性筋炎・皮膚筋炎の診断を受けてから保健所で申請書と診断書の用紙をもらいます。病院で診断書への記入を依頼し、申請書に必要事項を記入したうえで、それらの書類とともに住民票などの必要書類と一緒に保健所へ提出します。助成の程度は所得に応じて異なります。

 

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