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インタビュー

皮膚筋炎・多発性筋炎の治療方法

皮膚筋炎・多発性筋炎の治療方法
村田 顕也 先生

和歌山県立医科大学医学部神経内科学講座准教授 副科長

村田 顕也 先生

多発性筋炎皮膚筋炎は難病ですが、治療可能な病気です。ステロイド投与を中心とした治療方法について和歌山県立医科大学神経内科学講座准教授の村田顕也先生に、お話をうかがいました。

多発性筋炎皮膚筋炎はステロイド療法が中心です。約8割の患者さんに効果が認められています。ステロイドは炎症を抑え、免疫を抑制する効果もありますので、免疫の異常によって炎症がおこっている多発性筋炎・皮膚筋炎には有効なのです。そのため一般にステロイド療法が行われ、筋力の回復・検査所見の改善を見ながら最小必要量(維持量)まで服用量を減らします。

具体的には1日に体重1kg当たりプレドニゾロン換算で0.75-1mgを投与します。体重が60kgの方は45mg-60mgで、プレドニンなら9-12錠を2-4週間、内服してもらいます。治療効果は、徒手筋力検査による筋力評価に加えて、筋組織が炎症によって破壊され、血中に流れ出てくる「CK」などの値が下がるかどうかで判定します。ステロイド内服の効果が不十分な時には、ステロイド薬を大量に点滴するステロイドパルス療法などを行うことがありますが、一時的に筋力低下が進行することがあり、注意を要します。

さらに1カ月程度様子をみてCKなどの値が下がり、筋力が改善してくれば、薬を減らします。目安は2週間ごとで、以前に投与した量の5%を減らし、50mgだった場合は2.5mgずつ減量します。30mgまでは比較的に容易に減らせる方が多いです。確実な裏付けはありませんが15mgが大きな境であり、それを越えた患者さんの場合、無投薬とすることが可能な症例もあります。

一方で

といった副作用が出る場合もあり、医師と相談し重症の副作用が出た場合はステロイドの減量をする必要があります。

また、血清CK値が上昇しないのに、改善してきた筋力が再度低下する場合には、ステロイドの異化亢進によるステロイドミオパチーの可能性もあり、ステロイドを減量する必要があります。

ステロイドだけでは効果が薄い場合、薬の副作用が強く出たりする場合、また、進行性の間質性肺炎などの合併症がある場合は、免疫抑制剤を用います。原則としてステロイドとの併用です。

副腎皮質ステロイドが十分に奏効しない症例ではアザチオプリン(イムラン・アザニン)、シクロフォスファミド(エンドキサン)が使用され保険適用が認められています。また、保険適用はありませんが、メトトレキセートやシクロスポリンAを使用することがあります。間質性肺炎を合併している場合は、免疫抑制剤のタクロリムス(プログラフ)の投与が優先で、これは保険が適用されます。

副腎皮質ステロイドが抵抗例では、多量免疫グロブリン静注療法がおこないます。本治療法は、保険適応の治療ですが、使用時期については制限があります。免疫グロブリンは、血液中に含まれるたんぱく質の一種で、免疫反応の中心的な枠割を果たします。これを人の血液から抽出して精製したのが免疫グロブリン製剤です。

1日当たり400mg/kg(体重)を5日間点滴静脈注射します。副作用として発熱・発疹などが見られることがあります。重大な副作用としては肝機能障害・黄疸・無菌性髄膜炎・急性腎不全・血小板減少・肺水腫が報告されています。

 

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