こくしょくひょうひしゅ

黒色表皮腫

同義語
AN
最終更新日:
2024年04月17日
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2024/04/17
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
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概要

黒色表皮腫とは、首や(わき)の下などの皮膚に色素沈着が生じて黒くなったり、皮膚が厚くなったりする病気です。小さなイボのようなものを伴うこともあります。

この病気はほかの病気に合併して発症することが多く、黒色表皮腫は合併する病気によって以下のように分類され、悪性型の場合はがんの早期発見につながることもあります。

  • 悪性型……胃がんをはじめとする内臓の悪性腫瘍(あくせいしゅよう)に合併する
  • 症候型……2型糖尿病SLEなどの病気に合併する
  • 肥満関連型……肥満に合併する

黒色表皮腫は、原因となる病気の治療や肥満の改善を目指すことで症状が軽くなります。

原因

黒色表皮腫の多くはほかの病気に合併して発症します。もっとも多いのは肥満に合併する肥満関連型です。また、2型糖尿病などの内分泌疾患やSLEなどに合併する症候型、胃がんをはじめとした内臓のがんに合併する悪性型に分類されます。

このうち、肥満関連型や症候型は血糖値を下げるはたらきを持つインスリンが関係していると考えられています。肥満や2型糖尿病などではインスリンのはたらきが悪くなり、血液中のインスリンが必要以上に多くなります。皮膚の細胞にあるインスリン様増殖因子受容体というタンパク質とインスリンが結合することで、皮膚細胞が増殖し黒色表皮腫を発症すると考えられます。

症状

黒色表皮腫では、首、腋の下、へそ、肘、膝の裏、足の付け根、肛門の周りなどの皮膚が黒っぽく色素沈着して、硬くなりザラザラした手触りになります。小さなイボがみられることもあります。体毛が抜けやすくなるケースや毛髪が薄くなるケースも報告されており、症状の現れ方や発症部位には個人差があります。

検査・診断

黒色表皮腫は、基本的に皮膚の状態や発症部位などから総合的に判断して診断されます。しかし、ほかの皮膚の病気が疑われるなどの理由から診断をつけることが難しい場合は、発症部位の皮膚の一部を採取して顕微鏡で詳しく観察する病理検査が行われることがあります。

また、黒色表皮腫は糖尿病がんなどの病気に合併するため、何らかの病気がないか調べるために悪性腫瘍の有無を調べるために血液検査などが行われる場合もあります。

治療

黒色表皮腫は原因となる病気を治療したり肥満を改善したりすることによって症状が改善します。なお、黒色表皮腫そのものの症状に対しては、皮膚の表面を柔らかくする作用がある塗り薬や皮膚が硬くなるのを抑える作用がある塗り薬などを使用することもあります。

予防

黒色表皮腫は、原因となる病気に対して適切な治療を行うことや、肥満を予防することが発症の予防につながるといえます。また、黒色表皮腫はがんなどの病気発見につながることもあります。皮膚症状が続くときは、できるだけ早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

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