原因
色素沈着が生じる範囲により以下のような原因が考えられます。
限局性の色素沈着
限局性に認める色素沈着は、火傷や切り傷などの外傷やニキビなどの炎症、全身性エリテマトーデスや皮膚筋炎、黒色表皮腫などの病気、紫外線にさらされることで生じることがあります。このうち、もっとも多くみられる原因は紫外線による加齢変性です。皮膚が紫外線にさらされることで、表皮の奥深く(基底層)に存在するメラノサイトからメラニン色素が生成されます。メラニン色素は瞳や毛髪、皮膚を色付ける色素で、過剰に生成されると皮膚が黒っぽくなることがあります。
このほか、薬剤誘発光線過敏症、先天性光線過敏症、色素性乾皮症などの病気によって発生することがあります。
びまん性の色素沈着
広範囲に認めるびまん性の色素沈着には、ホルモン分泌異常、薬や化学物質による影響が関与していると考えられます。
ホルモン分泌異常では、妊娠やホルモン避妊薬の使用、“アジソン病”などの病気によってホルモンの分泌量が変化し、メラニン色素の生成が増加することで色素沈着が生じます。
色素沈着を生じる可能性がある薬や化学物質には、一部の抗がん薬や抗うつ薬、細菌感染症に使われるテトラサイクリン系抗菌薬、抗マラリア薬などが挙げられます。
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