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色素沈着も医療機関を受診したほうがよいの? 肌が黒ずむ“色素沈着”の診断と治療とは

色素沈着も医療機関を受診したほうがよいの? 肌が黒ずむ“色素沈着”の診断と治療とは
渡辺 大輔 先生

愛知医科大学 皮膚科 教授

渡辺 大輔 先生

目次
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色素沈着とは、皮膚の色調が濃く変化してしまう症状のことです。代表的なものにはしみやそばかす、ニキビ跡などがあり、経験する人も多い症状ですが、その種類や原因は多岐にわたり、病院での診断や治療が必要であることもあります。

この記事では、色素沈着の特徴や原因、治療法などの概要について紹介します。

色素沈着とは、何らかの原因により皮膚の色調が濃くなる症状のことです。色調が濃くなるメカニズムは原因によって異なるものの、ほとんどがメラニン色素と呼ばれる色素の産生が増えたり、沈着したりすることによります。

色素沈着の代表的なものにしみやそばかすがありますが、これらは加齢や遺伝を原因としたもので、見た目以外に問題があるものではありません。

しかし、色素沈着の中にはまれに全身の病気が原因になっているものもあるため、短期間で広い範囲に現れた場合など、気になる症状があるときは病院での診断が重要になります。

色素沈着の定義は広く、原因にはさまざまなものが考えられます。

炎症がきっかけの色素沈着は、切り傷ややけどニキビ跡に続いて発生します。そのほかには、紫外線、化学物質、薬剤、加齢、遺伝などが原因になって発生することもあります。

色素沈着は全身のさまざまな部位にできることがあり、顔のほか、摩擦(まさつ)が発生しやすい手足やデリケートゾーンなどにも発生します。

色素沈着は、体の一部分に現れる場合と全身に現れる場合があり、それぞれ“限局性”、“びまん性”と呼ばれます。

しみをはじめとした多くの色素沈着は限局性(体の一部分に現れるもの)で、病的な原因である場合は少ないといわれています。

一方、びまん性(全身に現れるもの)は何らかの全身性の病気が原因になっていることが多いといわれています。

限局性の色素沈着の原因

老人性色素斑、後天性真皮メラノサイトーシス、肝斑雀卵斑(そばかす)、炎症性色素沈着、光線性花弁状色素斑など

びまん性の色素沈着の原因

薬剤性、アジソン病ヘモクロマトーシス原発性胆汁性胆管炎、全身転移の黒色腫など

しみやそばかすといった色素沈着は審美的な側面が大きく、病院を受診するきっかけにはならないことも多いでしょう。しかし、一部の色素沈着は病的なものの場合もあるため、違和感を覚えたときは、皮膚科や形成外科を受診するようにしましょう。

また病的な原因がない色素沈着であっても、頑固な色素沈着に悩まされている場合は、一度病院で相談してみるとよいでしょう。

色素沈着の治療には、主に予防を目的としたセルフケアと、病院で受けられるより積極的な治療があります。

いずれの対策も原因によって効果が高い方法が異なるため、まずは病院を受診して原因を把握することが大切です。誤ったケアを続けると効果がないばかりか、逆効果になることもあります。

予防を目的としたセルフケア

色素沈着は、紫外線、摩擦、炎症など、日常的な刺激によって引き起こされる場合が多くあります。そのため、これら色素沈着の原因となりうる刺激を可能な限り除去することが大切です。紫外線ケア、摩擦の回避、炎症を起こす刺激物の除去を行ったうえで、規則正しい生活を送ることで皮膚の再生サイクル(ターンオーバー)を正常化し、色素沈着を改善できる場合があります。

病院で受けられる治療

色素沈着の多くは表皮の深い部分にメラニン色素が沈着しており、市販の美白用品などではこのような色素沈着にアプローチすることはできません。病院では、このような深い部分の色素にも効果がある治療を受けることができます。

用いられる方法としては薬物療法(トレチノイン、ハイドロキノンなど)とレーザー治療があり、実際の症状や患者の希望に沿ってどのような方法を用いるか決められます。

効果が高いだけに副作用やダウンタイム(治療を受けてから、一時的に腫れや赤みなどの症状が現れる期間)に注意する必要がありますので、医師とよく相談したうえでどのような治療を行うかを決めることが大切です。

色素沈着が指す症状の範囲は幅広く、さまざまな種類や原因があります。多くは加齢や遺伝、日常で発生する刺激によるものですが、まれに全身性の病気が原因になっていることもあるため、気になる症状がある場合は病院を受診するようにしましょう。

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