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色素沈着の原因は? ~全身に現れる場合は要注意? 気になる色素沈着は医療機関で治療可能~

色素沈着の原因は? ~全身に現れる場合は要注意? 気になる色素沈着は医療機関で治療可能~
川村 龍吉 先生

山梨大学医学部皮膚科学講座 教授

川村 龍吉 先生

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肌の黒ずみなどの色素沈着は、多くの人が経験するものです。傷あとや、にきびあとなど、皮膚の異常に引き続いてできるものもあれば、デリケートゾーンの黒ずみなど、いつの間にかできてしまうものもあります。

色素沈着は皮膚の防御反応の一種でもあり、原因にはさまざまなものがあります。それでは、どのようなメカニズムで引き起こされ、どのような原因があるのでしょうか。

色素沈着とは、何らかの原因により皮膚の色調が変化する状態で、ほとんどがメラニン色素の過剰産生や皮膚組織への沈着によって発生します。

メラニン色素は表皮のもっとも深い部分にある“メラノサイト”と呼ばれる細胞から産生されます。肌の生まれ変わりサイクル(ターンオーバー)が正常であれば徐々に皮膚の表面に押し上げられ、新しい皮膚に生まれ変わりますが、メラニン色素の産生が過剰であったり、ターンオーバーが上手くはたらかなかったりすると色素沈着として定着してしまいます。

色素沈着には、しみやそばかすのように皮膚の一部分に現れるものと、全身の広い範囲に現れるものがあります。一般的な色素沈着は前者の“限局性色素沈着”と呼ばれるもので、多くは健康に害を及ぼすものではありません。一方、後者は“びまん性色素沈着”と呼ばれ、何らかの全身性の病気が原因になっていることがあります。

遺伝

そばかす(雀卵斑)や扁平母斑(生まれつきか、2~3歳頃までに茶色いあざができる病気)など、遺伝によって発生するものがあります。生まれつき存在する場合や、成長に伴って色素が濃くなる場合があります。

紫外線

メラニン色素は紫外線から肌を守るはたらきを持っているため、紫外線の刺激でメラニン色素の産生が過剰になります。

炎症

皮膚の炎症反応はメラニン色素の産生を活性化するはたらきを持っており、炎症以外にもやけど、けが、摩擦(まさつ)などのさまざまな刺激によっても引き起こされます。

女性ホルモン

肝斑と呼ばれる顔にできる色素沈着は、女性ホルモンや摩擦などの刺激が症状を悪化させることが知られています。妊娠や経口ピルの服用で発症することがあり、このような場合は出産やピルの服用中止に伴い症状が改善することもあります。

加齢

皮膚のターンオーバーは加齢によって遅くなるため、色素沈着が起こりやすくなります。

外傷

皮膚の損傷によって残る傷あとは、皮膚のターンオーバーを抑制するため色素沈着を起こしやすくすることがあります。

全身性の病気

アジソン病ヘモクロマトーシス肝硬変など、色素沈着を引き起こすものがあります。メカニズムは病気によって異なりますが、メラニン色素の合成を促進する酵素の産生などが挙げられます。

薬剤

ある種の抗不整脈薬や抗がん剤などの薬剤の一部は、副作用としてメラニン色素の合成を促進したり、薬物の色素が沈着してしまったりして全身性の色素沈着を引き起こすものがあります。

色素沈着は一度できてしまうとなかなか改善しないことも多いため、まずは色素沈着の原因を理解し、紫外線ケア、摩擦の低減といった予防のための取り組みを続けることが大切です。

セルフケアを続けても色素沈着が改善しない場合は、医療機関でも治療を受けることができます。特に、色素沈着が全身に現れた場合や、色素沈着以外にも何らかの症状がある場合は、病気が原因になっていることもあるため、注意が必要です。

色素沈着の原因は多岐にわたり、それらを理解することでできる対策も異なってきます。ほとんどの色素沈着は美容的な面以外では問題がないものですが、まれに全身性の病気が原因となっていることもあるので、気になる場合は医療機関を受診してみるとよいでしょう。

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