原因
早産児の貧血は、生後3か月までに発症する早期貧血と、生後3か月~12か月 の間に発症する後期貧血に分けられ、それぞれ原因が異なります。
早期貧血
早産児は出生時の体重と血液量が少ない一方、体重増加の割合が大きいため貧血が進行しやすい状態です。さらに、ヘモグロビン濃度が低下した際に赤血球産生を促すホルモンのエリスロポエチンを作りにくく、作ってもすぐに代謝されて消えてしまいやすいことや、検査のために頻回な採血が必要なことも早期貧血の原因です。たった1mLの採血でも、1kgの赤ちゃんにとっての1mLは、40kgの大人にとっての約40mLの採血に相当します。1mLの採血が毎日のように続くとことは、40kgの大人が毎日40mL採血されるようなものです。
後期貧血
後期貧血は、赤血球を作る鉄の不足による“鉄欠乏性貧血”が原因です。通常、母体から胎児への鉄の供給は妊娠後期に行われます。しかし、早産児は母体から十分な鉄を受け取る前に出生するため、生後、赤血球の産生に必要な鉄が不足して貧血になることがあります。
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