原因
クロールやバタフライは腕の連続的なストローク運動によって推進力を得る泳法です。このため、一回の練習で数百回の肩関節運動が生じ、他のスポーツよりも肩を酷使するスポーツといえます。
特にクロールでは、水面から抜いた片腕をやや後方に挙上し、再び水中へ入れるという動作を繰り返します。高い推進力を得るには、肘を高くキープすることがポイントとなりますが、この際に肩関節は内旋位と呼ばれる状態になります。
内旋位の肩関節では、肩関節を構成する上腕骨の大結節とそこに付着する上腕二頭筋や棘上筋、棘下筋などの腱板が衝突し、擦れ合った状態となります。腕のストローク運動を繰り返すことで、このような腱板へのダメージが繰り返されて腱板の血行が悪くなり、炎症を起こしたものが水泳肩です。
また、バタフライでは肩関節に強い力で断続的な衝撃が加わるため、肩関節内部の肩峰下滑液包や関節唇などが傷つき痛みを伴うこともあります。
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