原因
溢流性尿失禁は、慢性的な尿閉によって生じる尿失禁です。尿は腎臓で生成され、尿管を通って膀胱に運ばれます。膀胱では尿が蓄えられますが、一定量がたまると膀胱周囲の神経が刺激されて尿意が生じ、膀胱が収縮することでたまった尿が尿道へ押し出されて体外へ排出されます。
溢流性尿失禁は、尿道が閉塞して尿を自分で出すことが困難な状態(尿閉)が続くときに起こります。尿が正常に排出できなくなるため、膀胱内に大量の尿がたまることとなり、膀胱内の尿が少しずつ尿道に押し出されることで少量ずつ漏れ出るような尿失禁を引き起こすのです。
このような溢流性尿失禁を引き起こす代表的な原因は、男性に特有の病気である前立腺肥大症です。前立腺は膀胱の真下に位置し、尿道を取り囲むように存在しているため、肥大すると尿道が圧迫されて排尿障害を引き起こすのです。また膀胱の筋肉が薄くなり、排尿の力が衰える、低活動膀胱でも溢流性尿失禁を起こすことがあります。
直腸や子宮など膀胱に近い部位にある臓器の手術によって周囲の神経がダメージを受けると術後に溢流性尿失禁を発症することがあります。
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