原因
炭疽の原因は、細菌の一種である炭疽菌による感染です。主にウシやウマ、ヤギ、ヒツジなどの草食動物からヒトに感染します。
ヒトの病型としては、感染経路に応じて“皮膚炭疽(経皮感染)”“腸炭疽(経口感染)”“肺炭疽(吸入感染)”の3つに大きく分けられます。このうち自然感染の95%以上を占めるのが皮膚炭疽で、感染動物やその動物製品(皮・毛・羊毛など)、感染動物に汚染された土壌に直接触れ、皮膚の傷から菌が入り込むことで感染します。感染動物と直接接触することが大きな原因となるため、炭疽は特に家畜やその加工品を扱う仕事をしている人に多くみられます。
腸炭疽、肺炭疽はいずれも発生頻度がきわめて低いですが、感染動物の肉や食品を生あるいは十分に加熱調理せずに食べたり、飛散した炭疽菌の芽胞を口や鼻から吸入したりすることでも感染します。
腸炭疽と肺炭疽ではヒトからヒトへの感染は通常起こりません。しかし、皮膚炭疽においては感染した皮膚への接触によってヒトに伝播する場合があります。
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