てんじょうかくしつゆうかいしょう

点状角質融解症

最終更新日:
2019年02月28日
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2019/02/28
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概要

点状角質融解症とは、皮膚の浅い部分で細菌感染症を原因として生じる皮膚疾患を指します。点状角質融解症を発症すると、見た目の変化として数mm大の小さな穴が足の裏に生じます。点状角質融解症では見た目の変化に加えて、痛みや悪臭などの症状を伴うこともあります。

点状角質融解症は10〜50歳代の方でみられることが多く、特に20代の方で多くみられる傾向があります。また、女性に比べて男性に病気の発症は多いです。

点状角質融解症は、細菌感染症を基盤として発症する病気であるため、抗生物質を使用することで治療介入が行われます。足の裏に慢性的な刺激が加わること、足の裏の衛生環境が保てていないことなども病状を悪化させる要因です。

そのため、これらの要因を取り除くことも、点状角質融解症の治療に際しては重要な視点のひとつであるといえます。点状角質融解症が水虫として勘違いされることもあるため、正確な診断を受けるためにも専門の病院を受診することが大切です。

原因

点状角質融解症は、足の裏における細菌感染を原因として発症します。

点状角質融解症の原因となる細菌は、足の裏の湿潤環境を好んで増殖する傾向があります。細菌が増殖する過程で皮膚の角質を溶かす物質が産生されたり、臭いを発する物質が形成されたりすることがあります。これらに関連して、点状角質融解症に特徴的な症状の出現に至ります。

点状角質融解症は、足の清潔環境が保てていない状態で引き起こされることがあります。足の汚れをそのままで放置する、汗をかいたままにする、足が蒸れる靴を連日のように履くなどの状況は点状角質融解症の発症要因となります。

また、スポーツ選手や工場現場で働く人、農業に従事する方などでは、点状角質融解症の発症リスクが高まります。そのほかにも、糖尿病や肥満、免疫抑制状態などの要因と関連して、点状角質融解症の発症につながることもあります。

症状

点状角質融解症では、深さや大きさがそれぞれ数mm程度の穴が多数現れることが特徴のひとつです。特にかかとや足の裏などを中心として、汗をかいて湿潤になりやすい場所・圧力がかかりやすい場所において皮膚の変化が生じやすいです。

点状角質融解症でみられる見た目の変化は、月のクレーターのようにも見えます。乾いた状態よりも濡れた状態において変化をより観察しやすいです。

点状角質融解症では、見た目の変化以外にも症状がみられることがあります。たとえば、病変部位から悪臭を放つことがあります。また、痛みやヒリヒリとした感覚が認識されることもあり、特に歩行などで足に負担がかかる状況で症状が増悪しやすいです。

検査・診断

点状角質融解症は、皮膚に生じた変化を詳細に観察することから疑われます。点状角質融解症では、ときに真菌感染症(いわゆる水虫)と間違われることもあります。点状角質融解症と水虫では治療方法が異なる側面もあるため、正確に区別することが大切です。

このことを目的として、皮膚の一部を擦り取り、それを用いて顕微鏡でカビの存在がないかどうかを評価することがあります。この検査は特に強い痛みを感じる検査でもなく、外来でも結果が判明するものです。

治療

点状角質融解症は、細菌感染を原因として引き起こされる病気です。そのため、病原体に対して治療効果の期待できる抗生物質を外用薬として用います。水虫と勘違いされることもありますが、抗真菌薬の使用は必要とされません。

原因の項目で記載したように、点状角質融解症は足の清潔環境に関連して発症します。足の清潔を保つためにも、汗をかいた際には足を洗う、足が蒸れるような靴を連日履くことを避ける、靴が濡れた際にはしっかりと乾かしてから使用するなどを心がけることが大切です。こうしたことを行うことで、原因となっている病原体の増殖を抑え、点状角質融解症の発症リスクを下げることが期待されます。特に、男性においては足に気をむける方は女性に比べて少ないため、注意を払うことが重要です。

点状角質融解症は、ときに水虫として自己判断され、間違った治療を行う方もいらっしゃいます。正確な診断のもと適切な治療を行うことがとても大切です。そのため、病気の存在が疑われる際には、自己判断にて治療を行うのではなく、専門の病院を受診することがとても重要であるといえます。

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