治療
特発性細菌性腹膜炎は、細菌感染を原因として発症する病気であるため、抗生物質の投与により治療を行います。なかでもセフェム系と呼ばれる抗生物質を点滴にて投与することで、急性期の感染コントロールを図ります。腎機能の程度や肝障害の程度によっては、アルブミン製剤を投与することも検討されます。
肝硬変の病状が重篤な場合には、上部消化管出血等を契機にして特発性細菌性腹膜炎が発症することもあります。そのため、特発性細菌性腹膜炎の発症を予防することを目的としてニューキノロン系抗生物質の予防投与が行われます。
また、特発性細菌性腹膜炎は、一度発症すると死亡率が著しく高いことが知られています。そのため普段からの肝硬変に対してのコントロールを良好にすることで、特発性細菌性腹膜炎の発症リスクを低くするという視点も重要です。また、病気の発症を早期に察知し、早期の段階から適切な治療介入を行うことも、予後をよくするためには重要でしょう。
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