検査・診断
特発性細菌性腹膜炎の診断に際しては、腹水検査を行います。腹水を用いて細胞数、総タンパク質、アルブミン、LDH、などの測定および細菌培養検査を行いますが、なかでも細胞数(特に好中球数)の検討は特発性細菌性腹膜炎の診断では重要です。
特発性細菌性腹膜炎は腹水における細菌感染が原因となって発症する病気ですので、培養検査を行うことで原因菌を同定します。しかし実際には原因となる菌が必ずしも同定できるわけではありません。
なお、同じく腹膜炎を来たす疾患として、消化管穿孔などの外科的疾患もあります。そのなかには、胃潰瘍の穿孔、急性虫垂炎の破裂、憩室炎、腸管の悪性腫瘍、腸捻転や腸間膜動脈血栓症などによる腸管壊死、急性膵炎などの腹腔内感染巣(消化管穿孔など)により生じる腹膜炎(二次性細菌性腹膜炎)があります。
画像検査を駆使しながら、こうした外科疾患である可能性を除外することも大切です。
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