治療
症状性精神障害の経過については身体疾患の治療による改善度に大きく左右され、内分泌疾患などの慢性疾患では精神症状も繰り返される場合もあります。一方で身体疾患の治療にあたって、精神症状により安静や積極的な治療が困難な場合、原疾患の治療が遅れ、予後不良となるため、身体疾患の早期発見、治療とともに精神症状に対する対症療法を行うことも重要です。
下垂体機能低下症
原疾患の治療とともに、ホルモン補充療法を行います。
甲状腺機能亢進症
抗甲状腺薬の投与が基本です。対症療法として抗不安薬などを使用する場合もあります。
副甲状腺機能亢進症
症状改善にはカルシウムの補正が有用です。
クッシング症候群
原発巣の摘出が基本です。精神症状に対しては抗精神病薬を用いる場合もあります。
SLE精神病
症状が活発なときにはステロイドや免疫抑制剤の使用が優先されます。ステロイド精神病が疑われる場合には、ステロイドの使用を中止し経過をみる場合もあります。
対症療法的に抗精神病薬を使用する場合もあります。SLEはけいれん発作を起こしやすいため、けいれん閾値を下げる薬の使用は避けることが推奨されています。
ステロイド精神病
ステロイドの減量または中止で、症状の改善がみられます。また対症療法として抗精神病薬を使用する場合もあります。
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