新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら
かるしうむ

カルシウム

※この用語は、医学的には病名ではない場合、もしくは病名として認められつつある段階である場合があります。また、医療や身体にまつわる一般的な用語を掲載している場合があります。

最終更新日
2021年03月10日
Icon close
2021/03/10
掲載しました。

概要

カルシウムは体内にもっとも多く含まれるミネラルで、体重の約1~2%を占めています。ほぼ全てのカルシウムが歯と骨に存在し、ごく一部は血液や筋肉、神経内にあり、骨量の維持や体のさまざまな機能を調整するはたらきをしています。

カルシウムは体にとって必要不可欠な栄養素ですが、日本人はカルシウムが不足している傾向にあります。厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』において、摂取カルシウムの推奨量は成人男性で700~800mg/日、成人女性で600~650mg/日と設定されていますが、同省の『国民健康・栄養調査(2019年)』によると、カルシウムの平均摂取量が505mg/日(総数)となっています。

カルシウムが不足すると骨粗しょう症をはじめ、さまざまな病気の原因になる可能性があるため、食事やサプリメントなどで十分に摂取することが大切であるといえます。その一方で、過剰摂取によっても健康上好ましくない影響が生じることがあるため注意が必要です。

作用

カルシウムのはたらき

食品から摂取したカルシウムは小腸で吸収された後、そのほとんどが歯と骨に貯蔵され、それらの形成や構造・硬さを維持しています。

また、ごく一部は血液や筋肉、神経内に取り込まれ、血液が固まるよう促して出血を予防するほか、筋肉を動かしたり、筋肉の緊張性を抑えたりするために用いられます。これ以外にも、ホルモンの細胞内での情報伝達、ホルモンや酵素の放出など、生命を維持するうえで重要な生理機能の調整を担っています。

症状

カルシウム不足、過剰摂取による健康上のリスク

短期的にカルシウムが不足または過剰に摂取したとしても特に健康への影響はありません。しかし、不足・過剰な状態が長く続くと、不足した場合には骨粗しょう症高血圧動脈硬化糖尿病など、過剰な場合には泌尿器系の結石などの原因となることがあります。

カルシウムが不足した場合

カルシウムが不足することで生じる健康上の問題として、骨粗しょう症がよく知られています。骨粗しょう症とは、骨密度が低下して骨がもろくなる病気で、日本においては約1,000万人以上の患者がいるといわれています。

骨は、古くなった骨を溶かして壊すこと(骨吸収、骨破壊)と、新たに骨を作ること(骨形成)を繰り返し、新陳代謝を行っています。骨形成には十分なカルシウムが必要なため、長期的に不足すると骨吸収が骨形成を上回り、骨密度が低下してしまうのです。

また、長期にわたって不足することで、高血圧や動脈硬化、糖尿病、軟骨の変性、変形性関節症、免疫異常、認知障害など、さまざまな病気を引き起こす可能性も指摘されています。

極度に不足した状態を“低カルシウム血症”といい、この状態になると手足のしびれ、筋肉のけいれん、全身のけいれん、心拍リズムの異常などが現れ、治療しないでいると死に至ることもあります。ただし、健康な人が低カルシウム血症になることはまれで、多くは腎機能障害、胃の切除、利尿薬などの薬の使用によって起こります。

カルシウム不足に年齢や性別は関係ありませんが、無月経の女性や閉経後の女性、菜食主義者、乳糖不耐症、牛乳アレルギーの人は不足しやすいといわれています。

カルシウムが過剰な場合

カルシウムを過剰摂取することで便秘が起こる場合があります。また、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、泌尿器系の結石、腎機能不全、血管壁の石灰化などが生じることがあります。

しかし、厚生労働省が定めるカルシウムの摂取上限量は成人で2,500mg/日であり、健康な人が通常の食事でこの値を超えることは基本的にありません。健康な人の場合はカルシウムやビタミンDのサプリメントの常用が原因と考えられます。ビタミンDはカルシウムを吸収するのに用いられ、ビタミンDを多量に摂取すると腸から吸収されるカルシウム量が急激に増加します。そのため、ビタミンDのサプリメントを常用している人も注意が必要です。

治療

カルシウム製剤の適応症

カルシウムは薬剤として患者さんに投与することもあり、主に骨粗しょう症や低カルシウム血症の改善に用いられています。骨粗しょう症や低カルシウム血症はカルシウムの摂取不足が主要な原因ですが、ビタミンD不足によってカルシウム不足が引き起こされることもあるため、ビタミンD製剤と併せて処方される場合もあります。

また、沈降炭酸カルシウムは胃酸を抑える作用を持つため、胃酸過多症の人に対して胃酸を抑える目的で用いられることもあります。

予防

効果的な摂取方法

カルシウムは、牛乳や乳製品、魚介類、大豆製品、野菜類、海藻などに多く含まれ、不足しないためにこのような食品を積極的に摂取する必要がありますが、一度に集中して多量摂取するよりも何食かに分けて摂取するほうが吸収されやすくなります。

カルシウム不足は食事からの摂取不足だけでなく、ビタミンD不足によって起こることもあります。ビタミンDが不足すると体内でカルシウムが吸収されにくくなるため、魚(カツオ、サンマ、イワシ、サケなど)、きのこ(きくらげ、しいたけ)といったビタミンDを多く含む食材を積極的に摂取することも大切です。また、ビタミンDは日光を浴びることによって体内で作られるため、外出や運動をすることも重要となります。

ただし、ミネラルは互いに影響しながら吸収され、たとえば肉類やインスタント食品に多く含まれるリンを過剰に摂取すると、カルシウムの吸収率が低下します。カルシウムを取りすぎることでも鉄などほかのミネラルの吸収率が下がってしまうため、栄養バランスを意識した食事を心がけるようにしましょう。

「カルシウム」を登録すると、新着の情報をお知らせします

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください

関連の医療相談が10件あります

※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。