検査・診断
眼瞼腫瘍の診断には、見た目が非常に重要であるため、視診で腫瘍の大きさや表面の性状を観察します。眼科では、細隙灯顕微鏡という顔を乗せる診察機器を用いて病変を拡大し、まぶたの裏側も含めて詳細に観察します。眼瞼腫瘍では腫瘍の色調が非常に参考となり、霰粒腫や脂腺癌では黄色調を、色素性母斑や基底細胞癌は茶色~黒色調を呈します。
一般的に悪性のものは、形が不整に隆起して、表面に凹凸や出血、潰瘍を伴っていることが多いです。また、まぶたの縁に発生した場合には、睫毛が脱落します。しかし、悪性のものがすべてこれらの特徴を呈しているわけではなく、例外があるため注意が必要です。
良性、悪性のいずれが疑われても、しっかりと写真で記録を残し、経時的な変化を観察する必要があります。手術で切除後に追加治療が必要となった場合にも、切除前の腫瘍の位置を正確に把握しておくことが重要となります。
眼瞼腫瘍が深部へと及んでいる可能性がある場合には、その深達度を調べるためにMRIなどの画像検査を行います。また、脂腺癌などの悪性度の高い腫瘍の場合、PET-CTなどを用いて転移の有無を確認する必要があります。
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