治療
粘膜類天疱瘡では、一般的に症状に応じた薬物療法が行われます。自己抗体の産生やはたらきを抑えるために副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬が用いられます。
軽症の場合には、“ニコチン酸アミド”と“テトラサイクリン”の併用療法で効果が期待できるケースがあります。一方、中等症以上の場合には、副腎皮質ステロイド薬が中心として用いられます。副作用の出現リスクを下げるため、副腎皮質ステロイド薬の投与量を減らし、免疫抑制薬を併用して治療を行うこともあります。
このような治療によっても改善が期待できない場合や重症の場合には、血液中の血漿成分から自己抗体などを取り除く“血漿交換療法”、正常な抗体が含まれた“免疫グロブリン”と呼ばれる成分を大量に投与する“免疫グロブリン大量療法”、 副腎皮質ステロイド薬を3日間高容量で投与する“ステロイドパルス療法”などが考慮されます。
このほか、粘膜に形成された水疱が跡を残す場合や癒着を起こしている場合には、外科的治療が考慮されることもあります。咽頭の水疱がただれて呼吸困難がある場合には、気道を確保するために気管を切開することもあります。
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