治療
1歳未満の場合は自然治癒の可能性があるため、原則は経過観察となります。穿刺は治癒率を下げるため行いません。しかし、1歳を過ぎても症状が改善しない、もしくは停留精巣・鼠経ヘルニアを合併している場合には手術を実施します。
成人の精索水腫は穿刺を実施して経過を見ることもあります。しかし数か月で再発することが多いため、手術療法が勧められます。抗菌薬の局所注入による硬化療法もありますがあまり頻度は高くありません。
小児の場合と成人では手術法が異なります。特に小児が鼠経ヘルニアを合併している場合、鼠径部を切開して下降してきた腹膜鞘状突起を遮断します。次いで精巣が挙上してしまわないように精索を剥離したのち、陰嚢を切開して皮下にポケットを作成、この中に精巣を収めて固定します。精巣の発育が非常に悪い場合は摘出することもあります。
成人は腹腔と交通していないことが多いです。そのため鼠径部の切開はせず陰嚢の切開のみで、水腫の袋を切開したのち反転させて縫合します。
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