治療
肺アスペルギルス症の治療は病型によって異なります。
慢性肺アスペルギルス症と侵襲性肺アスペルギルス症では、アスペルギルスに効果のある抗真菌薬を内服または注射で投与します。主に使用される薬は、ボリコナゾール、イトラコナゾール、カスポファンギン、アムホテリシンB、ミカファンギンナトリウムなどの抗真菌薬です。特に侵襲性肺アスペルギルス症は進行が速いため、診断の確定を待たずに治療を開始することがあります。
肺の病変部位を切除することで治癒が望める場合や、薬の効果が不十分な場合は病変を取り除く手術が行われることもあります。
一方、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症は、アスペルギルスへのアレルギー反応が原因となって起こるため、ステロイドを用いてアレルギー反応を抑える治療を行います。また、ステロイドの効果が不十分な場合には抗真菌薬も合わせて使用します。症状が進行して肺の組織が破壊されたり、気管支が拡張して戻らなくなったりした場合は、肺に酸素を補給する酸素療法が行われます。
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