治療
急性胆管炎診療ガイドライン2013(TG13)に基づいて胆管炎の診断を行うとともに、軽症、中等症、重症という3つの重症度に分類して治療法を選択します。
いずれの重症度でも、まずは食事を中止して点滴を行い、抗菌薬を投与します。そのうえで、重症度に沿った治療方法を選択していきます。
軽症
抗菌薬を投与しつつ、原因となる病気(総胆管結石や腫瘍など)の検索を行い診断し、治療方針をたてます。抗菌薬の治療で効果が乏しい場合には、胆管のドレナージを行います。
胆管ドレナージとは、胆管の閉塞を解除して、たまった胆汁を消化管内や体外に出す処置です。
特殊な内視鏡を用いて十二指腸の胆管の出口に達したあと、そこから狭くなった胆管に細い管やチューブを置いて流れを確保する方法(胆管チューブや胆管ステントなど)がまず選択されます。内視鏡を使用するドレナージが難しいと判断される場合には、腹部エコー検査を用いて、体外から胆管へ管をいれて胆汁を外に出す方法(経皮経肝胆道ドレナージ)を行うこともあります。
中等症
抗菌薬を投与しながら、早急に胆管のドレナージを行います。
重症
いずれかの臓器不全のある状態であるため、全身管理を行いながら緊急に胆管ドレナージを行います。抗菌薬の治療と胆管ドレナージの治療によって胆管炎が改善したのちに、結石や腫瘍に対しての治療方針を検討します。
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