きゅうがいけいせいふぜん

臼蓋形成不全

最終更新日:
2019年01月15日
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2019/01/15
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概要

臼蓋形成不全とは、骨盤に存在する臼蓋と呼ばれる部分が不完全な形状を示す状態を指します。臼蓋は、大腿骨(だいたいこつ)が骨盤にはまり込む部分ですが、この凹みが浅いのが形成不全で、大腿骨がきっちりはまり込むことができなくなります。

臼蓋形成不全では股関節の痛みや疲れ、さらには変形性股関節症の発症に至ることがあります。そのため、臼蓋形成不全を指摘された際には、適切な対応策をとることが重要であるといえます。

原因

臼蓋形成不全は、遺伝的な要因や胎児期の姿勢、出生後の生活習慣などを原因として生じる可能性があります。

また、胎児期に(さかのぼ)ると、骨盤位(逆子)であることや大きい赤ちゃんであることも発症に関連すると考えられています。そのほか、スリングやおくるみを用いて股を閉じるような姿勢が長時間続くことも臼蓋形成不全の発症因子であると考えられています。

症状

臼蓋形成不全は、乳児期の定期健診をもとにして疑われることがあります。また、成人以降に、股が痛い、長時間立っていると股関節が痛む、だるいなどの症状がみられることもあります。

幼い頃に病気を指摘されなかった方であっても、妊娠や出産など、股関節に負担がかかる状況に面してから初めて病気の診断に至ることもあります。

また、成人後に変形性股関節症とよばれる状況になることもあります。日本での変形性股関節症患者さんの大半は臼蓋形成不全を伴います。股関節への障害が積み重なることで、歩くのがままならない、長時間立っていることができない、などの症状につながることもあります。

検査・診断

臼蓋形成不全は、幼児期から成人期にかけて疑われることがありますが、症状や身体所見に加えてレントゲン写真をもとにして診断されます。臼蓋の発育状況や、その部位に対しての大腿骨のはまり具合をみることで、重症度を含めて確認されます。そのほか、超音波検査やCT検査、MRI検査といった画像検査が行われることもあります。

治療

臼蓋形成不全は、症状の強さはさまざまですが、必要に応じて手術的な治療介入が行われます。手術方法としては骨切り術や人工股関節置換術が主ですが、重症度や年齢などに応じて方式が決定されます。手術後には、適切なタイミングで適切なリハビリテーションを行うことも重要です。

臼蓋形成不全は、病状が進行すると変形性股関節症の発症が懸念されることがあります。病状が悪化すると、日常生活を送るのに支障が生じることもあります。そのため、軽症の段階から手術的な治療介入を行い、病状の進行をおさえることもあります。

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