治療
出血症状の現れた時期、抜歯や術後の出血トラブルの既往歴、血族結婚や遺伝などを含めた家族歴、抗血小板剤などの服薬状況を考慮して、血小板機能異常の原因を特定することが最も重要です。それはさまざまな基礎疾患、薬剤により血小板機能が障害され出血症状を呈することがあるためです。実際には後天性の原因がほとんどです。
後天性の場合、血小板機能異常の原因に対する治療が重要です。具体的には、抗がん剤を含む化学療法や疑わしい薬剤の中止、肝臓や腎臓の機能を保護する治療などその原因により多岐にわたります。
先天性の場合、出血もしくは出血予防が治療の目的です。皮膚や粘膜の出血の際には、局所を圧迫します。止血が困難な場合や外科的な処置を行う場合には血小板を輸血します。体と体がぶつかるような激しいスポーツは禁止されます。アスピリンなど出血の副作用がある内服薬は注意が必要で、事前に主治医に確認する必要があります。
血小板の機能がある程度保たれている場合は、特に治療を行わず外来で定期的に採血を行いながら経過をみることができます。年齢や症状、出血の重症度や頻度によって治療方法は大きく異なります。きちんと出血を予防できれば、その後の経過は良好です。
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