原因
ひとつの原因として、何かしらの心的外傷に曝されることがあります。たとえば、幼少期に身体的虐待や性的虐待を受けていた、愛情をしっかりと受けていなかった、などが原因になることがあります。そのほか、戦争や災害などにおいて突然大きな恐怖を受けることも、解離性障害を発症するひとつの原因になります。
こうした慢性的な恐怖や突然の強い恐怖を感じると、自分の経験として認識するのではなく、あたかも他人がそうした状況に曝されているように感じることでストレスに対応しようとします。ひとつの出来事が生じた際、身体的な感覚、環境、そのときの感情や思考状況などの要素をひとつの経験として感じ取るのが通常の反応です。しかし、解離性障害ではその状況が非常に苦痛であるために、ひとつの感覚として認識せずに自分から分断することで問題に対処するようになります。
このように自分自身を分断させ、あたかも外部から眺めるような形でみる状況は、大人よりも小児において生じやすいです。そのため、幼少期の経験がもとになって解離性障害を発症すると考えられています。
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