原因
野球肘は、投球動作を繰り返すことが原因で発症します。
肘には多くの骨や軟骨、靭帯、腱などが存在していますが、投球動作を繰り返すことで、これら各種構造物に負担がかかります。
軟骨がこすれてしまうことで痛みが生じたり、ときに軟骨がはがれ落ちてしまったりすることもあります。投球動作で軟骨が障害を受けるのは、成長期にある小児にみられることが多いです。
放置して進行してしまうと、変形性肘関節症といって、通常では中高年以降に起こる肘の軟骨がすり減って骨にも変形をきたす状態にもなりえます。
また、成人でも野球肘が生じることはあります。この場合には軟骨そのものが障害を受けるよりも、肘関節を構成する靭帯が損傷を受けることが多くなります。
野球肘は、投球動作に関連した肘の酷使によって生じることが多いですが、野球をしている方すべてに生じるわけではありません。
実際に野球肘が発症するかどうかは、成長期であるかどうかや、体の左右差や姿勢の異常、筋肉や関節の固さや弱さ・ゆるみなどのほか、投球フォーム(いわゆる肘が下がったフォームだと肘に過大な負担がかかるといわれています)も深く関与することが知られています。
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