治療
鎖骨骨折の治療は、保存療法と手術療法があります。
保存療法
骨のずれが少ない場合や子どもの場合は保存療法が行われます。
骨折してずれた鎖骨片を、胸を張るようにして元の正常な位置に戻し、包帯や鎖骨バンドで固定します。固定する期間は年齢が小さいほど短く、乳幼児で2〜3週間程度、小中学生で4〜6週間程度です。
なお、バンドなどで固定を行っても骨癒合(骨がくっつく)が困難な場合には、手術を検討することがあります。
手術療法
鎖骨骨折によって、周囲の神経や血管が損傷している場合や骨折部のずれが大きい場合、骨が皮膚の外に飛び出ているような場合は外科的手術を行います。また、成人で骨折部が粉砕または短縮している場合は、保存療法により骨が修復した後も変形が残り運動制限や痛みなどを生じることがあるため、また早期に社会復帰を考える場合なども手術を検討します。
手術には専用のプレートを鎖骨に当てて固定する方法と、鎖骨内に鋼線やスクリューを入れて固定する方法があり、骨折の状態に応じて選択します。
そのほかの治療
固定しても骨癒合が遅れるようであれば、電気刺激や超音波を用いて治療することがあります。
手術を行った場合には、術後早期より肩関節などの可動域訓練を開始します。保存療法で加療した場合には、肩が動かしにくいなどの症状があればリハビリテーションを行います。
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