治療
離断性骨軟骨炎は、初期では投球などの原因となっている運動を禁じることにより病巣が修復し、完全に治ることもあります。ただ、3か月から6か月、場合によっては1年以上の長期にわたり運動を制限することもあります。
病状が進行したケースでは、将来的な障害を残さないためにも手術が検討されます。具体的な手術としては、遊離した骨軟骨片を取り出して生体吸収性の釘でくっつけ、新たな骨ができるようにする方法(骨釘固定術と呼ばれます)があります。遊離した骨軟骨片をくっつけることが難しい場合は他の部位で切り取った骨軟骨を移植し、関節表面の軟骨を形成します(骨軟骨柱移植術、モザイク形成術と呼ばれます)。
離断性骨軟骨炎は、まだ骨・軟骨組織が成長しきっていない小児期における関節の酷使を原因として発症します。また、酷使し続けると病状が悪化します。そのため、スポーツなどを最優先することで離断性骨軟骨炎が重症化し、手術でないと治らない状況になることもあります。また最悪の場合は、選手生命が絶たれることもあります。
長い目で選手生命を考え、ポジションを変更したり、一時的に運動を禁止したりすることも重要な選択肢となります。関節に無理をかけないことように、臨機応変に状況判断をすることが重要です。
医師の方へ
「離断性骨軟骨炎」を登録すると、新着の情報をお知らせします