治療
頭蓋骨線状骨折の治療方針は、脳実質に対しての障害や血腫形成の有無などの状況によって決定されます。頭蓋骨線状骨折が生じているのみである場合には、特別な治療介入はせず、経過観察となることがあります。
しかし、時間経過と共に症状に変化が生じることがあるため、頭部外傷が生じてからしばらくの間(最低1〜2日)は症状の変化(意識レベルの低下やけいれんの有無、頭痛・吐き気の増強など)に注意して経過をみることが求められます。
頭蓋骨線状骨折が生じた際に、同時に頭蓋骨内に血腫が形成されてしまうことがあります(急性硬膜外血腫)。血腫を放置することで脳実質が圧迫されてしまい、脳神経障害をきたすことがあります。こうした合併症を避けるためにも、血腫を除去するための外科的な処置が行われることもあります。
頭蓋骨線状骨折が生じるような状況では、頭蓋内にも同時に病変が生じていることがあるため注意が必要です。
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