治療
顎骨骨折では、皮膚などの組織からの出血、歯の損傷など、顎骨以外への受傷もみられることが多くあります。多量の出血など、命に関わる症状がある場合はその治療が優先されます。
顎骨骨折に対する治療としては、手術を行わない保存療法、または手術治療のいずれかが選択されます。
保存療法
骨折した顎骨をできるだけ正しい位置に戻すようにして固定します(顎間固定)。ゴムやワイヤーを用いて固定したのち、1か月ほど顎骨の運動を制限し安静にします。
手術治療
手術治療は保存療法では回復が難しいケースに対して行われます。
顎骨骨折に対する手術では、主に口の中からアプローチし、骨折した顎骨をプレートやスクリューなどを用いて固定します。骨折箇所が多かったり、骨のずれが大きかったりした場合などは顔の皮膚を切ることもあります。手術を行った場合でも、術前や術後に保存療法を併せて行うことがほとんどですが、保存療法のみを行う場合に比べて、顎の機能の回復が早い、社会復帰が早いなどのメリットがあります。
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