治療
鳩胸は、症状がなく軽度で見た目も目立たない場合、特別な治療をしないことも少なくありません。しかし、症状はなくても胸の突出が目立つ場合は心理的な負担が大きくなることもあるため、手術を行うことがあります。
標準的な手術では肋骨の前方にある過長肋軟骨切除を行いますが、近年では胸腔鏡下胸骨挙上術(Nuss法)を参考に、金属製のバーを用いて突出した胸骨・肋軟骨を押さえ込んで鳩胸の外科治療を行う方法(Abramson法)も広まっています。Abramson法はNuss法とほぼ同じくわき腹の皮膚切開で行うため、開胸手術を行う必要はありません。術後の胸の形も良好です。なお、バーの挿入と抜去のため手術は2回行う必要があります。
就学前に変形を矯正する手術を行うことが多いものの、成長してから次第に目立ってくることもあるため、手術はそれぞれの患者の状態に応じて検討します。胸の形態を考慮して必要であれば手術を行いますが、胸郭前後の厚みが少ない鳩胸の人の場合は一般の鳩胸と同様の治療を行うと心臓を圧迫するため注意が必要です。
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