原因
日本で報告されているPCB(およびダイオキシン類)中毒には、1968 年の食用ライスオイルによる大規模な食品中毒・カネミ油症があります。当初、カネミ油症の原因は、ライスオイルの製造過程で用いたれた熱触媒であるPCBと考えられていました。しかし、その後の研究によりPCBを加熱されることによって発生するPCDF(polychlorinated dibenzofuran)類などのダイオキシン類似化合物であることがわかりました。特に、2,3,4,7,8-PeCDFが主な原因と考えられています。
ダイオキシン類は、水よりも油に溶けやすく、比較的安定していて分解されにくい化学物質です。ダイオキシン類がヒトの体内に取り込まれ、脂肪組織や脂肪成分の多い組織に長期間にわたって溜まることで、さまざまな臓器障害や生殖・発生の異常をきたすと考えられます。
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