FMFとは、家族性地中海熱という病気の英語表記(Familial Mediterranean Fever)を略したものです。地中海民族に多く、家族(血縁者)に似たような症状を示す人がいる病気であることから、このように名付けられました。 FMFは自己免疫疾患と思われがちですが、本当は自己炎症性疾患という別の種類の病気です。
日本における患者さんの数は500人程度と推測されていますが※1、実際には、まだ発症していない患者さんや発症していても症状が軽い患者さんが多数いると考えられています。 近年、FMFが起こる仕組みの解明が進んだことにより、診断される患者さんが増えてきました。なお、日本では患者さんが5万人未満の病気を希少疾患と呼ぶことから※2、FMFは希少疾患のひとつとなっています。
もっと詳しく見るFMFは自然免疫が暴走することによって生じる病気で、自然免疫の暴走にはMEFV遺伝子が重要な役割を果たしていると考えられていますが、全容は明らかになっていません。
FMFでMEFV遺伝子が変化する(変異する)と、なぜ自然免疫が暴走するのでしょうか?まず、MEFV遺伝子の変異がなく自然免疫が通常の働きをする場合についてみていきましょう。
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FMF患者さんの特徴として、「熱・痛み・腫れ・赤み」といった炎症に伴う症状が何日か続き、こういった発作を定期的に繰り返すことが挙げられます。典型的な患者さんでは、「半日から3日続く高熱と激痛などを伴う発作が起こる」という典型的パターンが認められます。
もっと詳しく見るたいていの場合、熱が出ると感染症が疑われます。また、FMFでは発熱以外の症状として腹痛、関節炎などが認められますが、これらは他の病気でもよくみられる症状であるため、他の病気と診断され、FMFと診断されるまでに長い年月を要することがあります。2009年に実施された全国調査によると、日本人のFMF患者さんでは、 発症してから診断されるまでに平均8.8年かかっていました※3。
もっと詳しく見る自分の症状が家族性地中海熱かもと思ったら、まずは受診前に症状をチェックしてみましょう。チェック項目に多く該当する場合は、かかりつけ医もしくは専門施設へのご相談をおすすめします。
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家族性地中海熱と付き合いながらより良い人生を送るためには、信頼できる主治医とのコミュニケーションに基づく適切な治療によって、発作をコントロールすることが大切です。
一人ひとりの症状や環境に合わせたライフプランニングや、主治医に自分自身の症状を伝えるために工夫できることなど、治療を継続し発作をコントロールするポイントをご紹介します。