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インタビュー

リウマチ性多発筋痛症の検査、診断、治療は?―主な治療はステロイドを用いる

リウマチ性多発筋痛症の検査、診断、治療は?―主な治療はステロイドを用いる
金城 光代 先生

沖縄県立中部病院 総合内科 リウマチ・膠原病・内分泌科 チーフ

金城 光代 先生

リウマチ性多発筋痛症」という病名、あまり耳にしたことがない方が多いと思います。これは、原因がよくわからないけれども「急に両肩ともあげられずにときには寝返りも打てなくなる」病気です。リウマチ性多発筋痛症の検査、診断から治療について、沖縄県立中部病院の金城光代先生にお話をお聞きしました。

現在では、欧州リウマチ学会・米国リウマチ学会におけるリウマチ性多発筋痛症 診断(分類)基準という以下の表が用いられています。

これによれば、必要な3条件としては50歳以上、両側の肩の痛み、炎症反応上昇(CRP上昇または赤沈の亢進)が挙げられています。「肩が動かせない50歳以上の炎症がある方」というイメージです。

  • CRP、赤沈:血液検査で分かる炎症反応
  • ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)
  • 米国リウマチ学会(ACR)

さらに下記の点数表で、超音波を用いない場合(6点中)4点以上、超音波を用いる場合(8点中)5点以上でPMRと診断(分類)します。

 

項目

点数
(超音波なし)

点数
(超音波あり)

朝のこわばり(45分超)

2

2

臀部痛または動きの制限

1

1

リウマトイド因子陰性、抗CCP抗体陰性

2

2

他の関節に症状がない

1

1

・1つ以上の肩関節に、三角筋下滑液包炎もしくは二頭筋の腱滑膜炎もしくは肩甲上腕関節の滑膜炎(後部または腋窩部)
かつ
1つ以上の股関節に滑膜炎もしくは転子部滑液包炎なし

・両肩関節に、三角筋下滑液包炎もしくは二頭筋の腱滑膜炎もしくは肩甲上腕関節の滑膜炎なし

1

※ 超音波検査を用いた診断が盛んになりつつあり、診断基準にも一部導入されています。ただ、超音波検査をやってもやらなくても診断の感度・特異度(精度のこと)が大きく変わるわけではなく、「臨床症状の確認」に用いられています。

主な治療は、ステロイドの内服(飲むこと)です。そして、ステロイドへの治療反応性は概ね、非常に良好です。1~2週間後には症状改善がみられることが多いですが、個人差は大きくあります。このステロイドへの反応をみるのも、リウマチ性多発筋痛症なのか、関節リウマチなど他の病気なのかを考える上で役立ちます。ステロイドを10~15mgで1~2週間後に大きな改善が見られた場合はリウマチ性多発筋痛症、なかなか良くならないパターンは他の診断を考えます。

治療の効果としては、普段の自覚症状が改善しているか(特に、肩関節が挙上できるか、肩関節の可動域はどれくらいか)や炎症反応を見ます。例えば、最初は90度上がらなかった肩関節が手を上げられるようになれば、それは改善と理解することができます。
ステロイドの合併症を起こしやすい人や、ステロイドだけでは症状が再度出てきてしまう方には、関節リウマチと同様の治療で「メトトレキサート」という薬を使うこともあります。

完全にステロイドを中止できるパターンは大体2割くらいです。この状態を寛解といいます。寛解とは、「完全に治癒している状況ではないがもう薬を使わなくていい」という状態です。しかし、それでも常に再発する可能性はあります。
その他の8割の方に関しては、1mg、0.5mgと微調整しながら徐々にステロイドを減らしていきますが、たいていは少量のステロイドを使わなくてはいけません。

リウマチ性多発筋痛症は基本的には生命予後(病気にかかったあと何年生きられるか)を大きく変えたり、それ自体で命を奪われる病気ではありません。

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    金城 光代 先生

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