原因
アンジェルマン症候群の原因は、人の細胞にある23対の染色体の15番目にある染色体に起きる異常です。
染色体の中には、遺伝子があります。遺伝子には、体を作ったり、機能させたりする重要な情報を含んでいます。遺伝子は、両親から受け継がれますが、特定の遺伝子では一方の親の遺伝子だけがはたらく、ゲノム刷り込みという現象があります。片方の親からの遺伝子がはたらくことがあらかじめ刷り込まれているのです。アンジェルマン症候群では、正常ではゲノム刷り込み現象によって母親から受け継がれた遺伝子が機能する遺伝子が、何らかの理由で機能しないことにより発症します。
もっとも多いものは、母親由来の染色体が欠けることで機能しないものです。頻度の少ないものとして、父親由来のみの遺伝子を受け継ぐこと(片親性父性イソダイソミー)、母親由来の刷り込み変異、遺伝子の点変異などがあります。
アンジェルマン症候群の多くは遺伝子の突然変異で起きるため、家族内で何人も生じることはありませんが、まれに遺伝性がある場合があります。
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