さなだむし

サナダムシ

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原因

サナダムシとは、条虫と呼ばれる寄生虫のことを指します。サナダムシとはさまざまな種類の条虫を包括した総称であり、実際には日本海裂頭条虫、無鉤条虫、有鉤条虫、アジア条虫など多くの条虫が含まれています。

日本において問題になりやすいのは、サクラマスやトキシラズなどの魚類に寄生する日本海裂頭条虫であり、2007年から2017年までの11年間に日本国内で439例が発症したと報告されています。

魚類に寄生した幼虫を摂取することから人に感染します。消化管内にてさらに成長し、体長が10mを超えることもあります。 無鉤条虫、有鉤条虫、アジア条虫症は総称して「テニア症」と呼ばれており、年6件前後の発症例があると推定されています。

不衛生な環境で育てられた牛や豚に寄生していることが多く、条虫に汚染された肉を調理が不十分な状態で摂取することで感染が成立します。幼虫は消化管内で8〜12週で成虫まで成長し、6mほどの大きさになると報告されています。日本国外のみならず、日本国内でも感染する危険性がある条虫です。

有鉤条虫に関連して、より重篤な有鉤嚢虫症と呼ばれる病気があります。有鉤嚢虫症とは有鉤条虫の幼虫(嚢虫)が、消化管以外の脳や筋肉などに寄生するようになった状態を指します。有鉤条虫は消化管内で成虫になりますが、成虫は卵を大量に有しています。この卵が消化管内に排泄され幼虫になった後、全身に広がりその場で嚢虫に発育します。

また、有鉤条虫の卵に汚染された食べ物を摂取すると、同じく消化管の中で大量の卵が幼虫へ成長・血行性に全身に広がり、嚢虫へと発育します。

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