治療
シェーグレン症候群を根本的に治す方法は、現時点では解明されていません。そのため治療は、目の乾きに対しては目薬(人工涙液などが使われ、さまざまな種類があります)や、乾燥所見が強い場合は涙点プラブや涙点焼灼術などの処置により涙が鼻に降りていかないような処置を行うことがあります。口の渇きに対しては、食後や就寝前の歯磨き、口腔衛生の指導、人工唾液の定期的な噴霧、唾液分泌を刺激する内服薬(セビメリン、ピロカルピン)などそれぞれの症状を改善するための対症療法が行われます。全身にさまざまな症状が現れた場合は、それぞれの症状に合った治療が進められていきます。
一方で、対症療法は一時的に症状を緩和することはできても病気の進行を遅らせることはできません。近年では免疫抑制剤の一種がシェーグレン症候群の進行を遅らせるのに有用との報告もなされており、治療の実用化に向けて研究が進んでいるところです。
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