症状
シェーグレン症候群を発症すると、もっとも多く見られる症状が目や口の乾燥です。これは涙腺や唾液腺がリンパ球という血液細胞に攻撃を受けることで機能が低下し、涙や唾液の分泌が減少するためです。その結果、目の痛みや充血、口臭、虫歯、歯周病などさまざまな症状を引き起こします。
一方、シェーグレン症候群は一部に目や口の乾燥以外の症状が現れることが分かっています。これは、シェーグレン症候群を発症すると、リンパ球や自己抗体(自分の臓器を攻撃するたんぱく質)および過剰に増えた免疫グロブリン(抗体のたんぱく質)が、全身のさまざまな臓器にダメージを与えるからです。これらの症状は多岐に渡り、関節炎・甲状腺炎・間質性肺炎・慢性気管支炎・自己免疫性肝炎・胃炎・間質性腎炎/尿細管性アシドーシス(尿に酸を排泄できなくなり、血液が酸性になること)・皮疹などが挙げられます。
また症状の重症度は人によって大きく異なり、大多数は軽度な目や口の乾燥のみしか見られませんが、全身にさまざまな症状が引き起こされるケースもあります。また、日本では比較的まれですが悪性リンパ腫を合併することがあり、重症度がさまざまなのもシェーグレン症候群の特徴のひとつです。
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