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あくせいりんぱしゅ

悪性リンパ腫

最終更新日
2020年11月09日
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2020/11/09
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

悪性リンパ腫とは、血液細胞(血液中に存在する細胞)の中の“リンパ球”ががん化する病気です。リンパ球は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を攻撃する“白血球”の一種であり、体の免疫力を維持する大切な役割を果たします。

悪性リンパ腫は、リンパ節や脾臓(ひぞう)、扁桃、胸腺などリンパ球の通り道となるリンパ系組織に発症してしこりなどを形成することが多いですが、リンパ球は全身に存在するため、消化管、肺、骨髄(こつずい)、脳、皮膚などさまざまな部位に発症する可能性があります。また、悪性リンパ腫はがん細胞の形や性質などによって70以上もの種類に分類されており、それぞれ症状や進行の仕方などの特徴が異なります。そのため、治療方針もさまざまであることが特徴の1つです。

日本での発症率は10万人あたり10人程度とされており、血液細胞に由来する成人のがんの中ではもっとも頻度の高い病気とされています。

原因

悪性リンパ腫の明確な発症メカニズムは現時点では解明されていません。一方で、悪性リンパ腫の原因を解明するための研究は数多く進められており、特定の遺伝子変異が関与していることが指摘されています。

また、数多くある悪性リンパ腫の一部のタイプは、エイズなどの病気により著しく免疫力が低下すると発症率が上昇することが分かっているものもあります。さらに、免疫の異常によって引き起こされるシェーグレン症候群慢性甲状腺炎(橋本病)などの自己免疫疾患に合併しやすい悪性リンパ腫もあります。そのため、一部の悪性リンパ腫は免疫力の異常が発症に関与していると考えられているのが現状です。

そのほかにも、EBウイルスやヒトT細胞白血病Ⅰ型ウイルスなどによる感染症も悪性リンパ腫のリスクを高める可能性が示唆されています。

症状

悪性リンパ腫の症状は、発症した部位やタイプによって大きく異なります。

一般的には、発症すると首や(わき)の下、脚の付け根などのリンパ節が腫れてしこりを触れるようになります。しこりは発赤や痛みなどを伴わないため、発症に気付かないことも少なくありません。

しこりがどんどん大きくなり、リンパ球の流れに乗ってがんが全身に広がると、発熱、体重減少、著しい寝汗といった症状が現れるようになります。また、リンパ節以外の臓器にしこりが形成される場合は、発生した臓器にダメージが加わることによって多岐にわたる症状が現れます。たとえば、脊髄(せきずい)や脳に発生した場合は麻痺症状や意識障害、気管に発生した場合には呼吸困難感、皮膚に発生した場合にはかゆみ発疹(ほっしん)などが挙げられます。

検査・診断

症状などから悪性リンパ腫が疑われる場合には次のような検査が行われます。

血液検査

白血球やリンパ球の数などを調べたり、全身の状態を把握したりする目的で血液検査が行われます。特に、発熱や体重減少などの全身症状が生じた場合には、ほかの感染症などの病気との鑑別を行うため、体の中で起こっている炎症の程度などを調べる検査も必要となります。

画像検査

リンパ節の腫れやほかの臓器に形成されたしこりの大きさ、位置、周囲への影響の有無などを評価するために画像検査が行われます。画像検査の方法はさまざまですが、体への負担なく簡便に行うことができる超音波検査はリンパ節のしこりの状態を簡易的に確認するために用いられます。さらに詳しい検査を行う場合にはCTやMRIなどが用いられます。また、近年ではごく初期段階の悪性リンパ腫を描出することができるPET検査が行われることも少なくありません。

病理検査

悪性リンパ腫の確定診断のために行われる検査です。リンパ節のしこりや消化管にできたしこりの組織の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べてがん細胞の有無などを調べることで確定診断を下すことができます。

治療

病気の種類を顕微鏡で調べるため、腫れているリンパ節の一部を切除する生検を行いますが、これで治るわけではありません。リンパ節は全身につながっているため、手術で腫れているリンパ節を切除するだけで治癒することはまれであり、一般的に悪性リンパ腫の治療で手術が行われることはありません。

悪性リンパ腫の種類によっては、非常にゆっくりと進行するものもありそのように診断されたときには、治療をせず慎重に経過を観察していくこともあります。

がんが全身に広がっていないごく早期の段階では、がんに放射線を照射して病変を縮小させる放射線療法のみで治療されることもあります。

がんがさらに広がった場合の悪性リンパ腫の治療の主体は、抗がん剤や分子標的治療薬などを用いた薬物療法です。悪性リンパ腫は全身に広がりながら進行していくため、投与すると全身に行きわたってがんを縮小させる効果があるこれらの薬物が有効と考えられています。使用する薬物の種類は悪性リンパ腫のタイプによって異なりますが、通常4~5種類の抗がん剤や分子標的治療薬が併用されます。また、放射線療法が併用されることもあります。

そのほか、これらの薬物療法や放射線療法を行っても再発する可能性が高い場合や再発をした場合には、リンパ球をはじめとした血液細胞を生み出す“造血幹細胞”の移植が行われることがあります。

予防

悪性リンパ腫は明確な発症メカニズムが解明されていないため、確立した予防法はないのが現状です。

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