原因
ジストニアは、筋肉の緊張の異常によって無意識のうちにさまざまな運動を生じる病気です。症状は筋肉の異常収縮によって引き起こされていますが、脳の中でも「大脳基底核」と呼ばれる部位に病気の主体があると考えられています。大脳基底核は、筋肉の動きをスムーズにさせるために重要なはたらきを持つ部位であり、この部分に異常が生じることからジストニアで見られる筋肉の異常な緊張が引き起こされていると考えられています。
ジストニアは、いくつかのタイプに分類することができますが、ジストニアを引き起こしている明らかな病気(脳卒中や脳炎、脳性麻痺など)が指摘できるものを「二次性ジストニア」と呼びます。その一方、こうした明らかな誘因が同定できないものを「一次性ジストニア」と呼びます。
一次性ジストニアの中にはDYT-TOR1Aという遺伝子の異常による「遺伝性ジストニア」というものが含まれており、20の型が知られています。遺伝子異常のタイプによって発症時期やジストニアが生じる部位が異なります。
さらにジストニアには、職業に関連した「職業性ジストニア」と呼ばれるものも存在します。具体的には、字を書くときにだけ力が入り、字が書けなくなる「書痙」、楽器を演奏するときに指や手首が曲がったり伸びたりこわばったりする「音楽家ジストニア」などがあります。管楽器奏者などでも口のジストニアが発症することがある。
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