治療
プラダー・ウィリ症候群に対する根治的な治療方法は確立されておらず、出現する症状に応じた対症療法が適宜検討されます。
生後間もなくであれば、呼吸のサポートをするための酸素投与や人工呼吸管理、哺乳をサポートするための経管栄養などが行われます。
成長とともに過食傾向が目立つため、肥満やそれに付随する合併症を予防するために、食事に注意を払うことも必要です。
食べ物があると摂食行動を抑制できないことも少なくないため、目のつくところには食べ物を置かないことも大切です。
低身長の治療には、成長ホルモンの補充療法、糖尿病には、カロリー制限(10キロカロリー/身長1cm当たり)や運動療法、行動制限療法、経口糖尿病剤の内服治療やインスリン注射療法を行います。
食行動で大切なことは、幼小児期からの食習慣を教育することです。
社会生活を送るようになると、対人関係に問題を生じることもあるため、早期の段階から、周囲の環境への適応を促す介入、心理的なサポートが必要とされます。
プラダー・ウィリ症候群は、生後早い段階から長期間に渡って継続的な介入が重要な疾患です。症状の出現も多岐に渡る可能性があるため、包括的な医療サポートが重要です。
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