原因
股関節は、大腿骨の上端にある大腿骨頭と呼ばれる部分が、骨盤の寛骨臼と呼ばれる部位にはまり込み、形成されています。大腿骨頭には「成長板」と呼ばれる部位が存在しており、その名前から想像される通り骨が成長する基となる軟骨が存在する部位です。
小児の大腿骨頭は成長板を隔てて大腿骨の骨髄とは離れており、大腿骨頭への血液供給が不十分になりやすいことが挙げられています。しかし、大腿骨頭への血液の供給が不足するメカニズムは、未だ不明です。血液供給が不十分な状態が持続すると、大腿骨頭の骨細胞が死んでしまいます(細胞の壊死と呼びます)。壊死が生じるとと、大腿骨頭が潰れて変形するようになり、正常な股関節の機能を保てなくなります。血液の流れは時間経過とともに改善することもありますが、ひとたび大腿骨頭が変形をきたすと、修復はより困難になります。
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